三ツ峠(山梨) 意外にも海が見える

北アルプス・八ヶ岳方面の眺め(2020年11月)

山座同定パノラマ写真はこちらからダウンロードできます.

三ツ峠にはこれまで何度か,さまざまなルートから登ったが,日帰り登山ではいつも登頂が雲の増え始める昼以降になってしまい,満足できるパノラマ展望を得られたことがなかった.

上の写真は,珍しく北アルプスまで見通せた時のものである.ただし反対側(南側)は霞みが強く,遠望はあまり利かなかった.

一方,下の2図はその翌月に撮影したもので,丹沢や伊豆方面がよく見えた反面,北アルプスは全く見えず,八ヶ岳にも雲がかかっていた.

今回,この二日分のパノラマ写真をもって丹念に山座同定を行ったところ,いくつか興味深い発見があった.以下にまとめてみる.

  1. 甲府盆地の手前(上図の大栃山と達沢山の間)に見えていたものは,橋だと思っていたが,実際はリニア実験線だった.トンネルとトンネルの間に現れた線路の一部が見えている.
  2. 丹沢山だと思っていたピークは,その手前の不動ノ峰だった.丹沢の主峰・蛭ヶ岳から右方向へ,不動ノ峰,檜洞ヶ岳,塔ノ岳という並びになる.
  3. 羽田空港の先には,黒っぽい横筋状の東京湾が確認できる.そのさらに先(上側)は千葉方面ということになるだろう.
  4. そこで,房総半島を探してみると,鍋割山と御正体山の間に見えるスカイラインがそれに該当していた(千葉県最高峰・愛宕山とその付近の山が見えていることになる).
  5. 御正体山と鹿留山の間に見える水平なスカイラインは,太平洋の水平線であった.房総半島の先端・洲崎の西側の海が見えている.
  6. 伊豆大島の一部は神山(箱根)の左側に,利島の山頂部は玄岳の右側に確認できた(肉眼では確認が難しいかもしれない).
  7. 乗鞍岳の位置は甲斐駒ヶ岳から入笠山へ下る尾根の背後になるが,山頂が尾根の稜線から仰角として0.05°だけ上に出ると計算され,計算上見えることになる.しかし,気差を考慮してもたった0.05°であり,垂直画角が20°のカメラなので4000分の1の角度になる(垂直方向の画素数が4160なので,ほぼ画素1個分に相当する微小な角度).レンズの解像度も影響するから,まあ,私のカメラでは乗鞍岳を確認するのは無理だと分かった.実際,撮影した写真をどんなに拡大してみても乗鞍岳は確認できなかった.
  8. 北アルプスは,南アルプスと八ヶ岳の間にあるフォッサマグナを南側から見通す方向に位置している.三ツ峠からは,霞沢岳から燕岳付近まで望むことができる(北隣の本社ヶ丸では大天井岳付近までであり,三ツ峠のほうがよりよく見える).三ツ峠より西寄りにある釈迦ヶ岳(笛吹市)からであれば,地形的には立山まで観察可能となる(投稿予定).

丹沢方面の眺め(2020年12月)

伊豆箱根方面の眺め(2020年12月)

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